建国記念の日を解説!由来や制定に10年もかかった理由って?
建国記念の日は、
国が定めた祝日の一つです。
日付は2月の11日。
建国をお祝いするのと同時に、
“建国をしのび、国を愛する心を養う”
ことを目的に制定されました。
簡単に言うと、
“日本ができたことを思い、
日本を好きになってね!”
といった意味になりますね。
さて建国記念の日はよく
“建国記念日”とも呼ばれますが、
実は省略されがちな「の」に
大きな意味があるのはご存知ですか?
今回は建国記念の日について、
由来や成り立ちを
ご紹介したいと思います!
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建国記念の日の由来とは
建国記念の日の由来になったのは、
明治時代に作られた
紀元節(きげんせつ)という祝日です。
紀元節は建国記念の日と同じく、
日本の建国をお祝いする日。
それでは
この紀元節のルーツは何かといいますと…
なんと大昔の天皇様なんです。
実は日本が建国された日は、
はっきりと分かっていません。
そのため、
初代の天皇様である神武天皇が
天皇様として即位した日が、
日本の歴史の
始まりとされているんです。
神武神皇が即位したのは、
旧暦の紀元前660年1月1日。
この日付けを現在の暦に直すと、
2月11日になるんですね。
このことから紀元節の日付は
2月11日に定められ、
お祝いが行われるようになりましたが…
第二次世界大戦での敗戦後、
日本を管理していたGHQによって
紀元節は廃止されます。
しかし時が経つにつれ、
復活させてほしいという声が
あがり始めるんですね。
そしてこれが
建国記念の日の制定へと
繋がっていくのです。
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建国記念の日の成立
紀元節復活を望む声が集まると、
“建国記念日”として
紀元節を蘇らせようという案が
国会に提出されました。
しかし方々からの反対があり、
提案と却下を
繰り返すことなんと9回。
主な反対派の意見は
「一回廃止したのになんで復活?」
「建国された日が分かってないのに、
建国記念日なんてナンセンス!」
といったところ。
そしてこれらの反対意見に
追い打ちをかけていたのが、
紀元節の由来になっている神武天皇。
実は神武天皇様はですね、
ほとんど伝説上の人物といった
扱いの方でして…
実際に存在していたのかどうかすら
定かじゃないんですね。
なんかもうあれです、
UMA的な…
ツチノコとか河童のレベルなんです。
その架空かもしれない人を基準に
記念日を作るのかとか…
まあ揉めに揉めたわけですね。
そして最終的には、
祝日の名前を「建国記念日」ではなく
「建国記念の日」にすることで、
賛成派・反対派ともに妥協しました。
“の”一文字の違いですが、
これで祝日の解釈が
大きく変わってくるんです。
2月11日を
日本が建国された日としてお祝いする、
建国記念日。
対して建国記念の日は
日本が建国されたこと自体を祝う日で、
日付が2月11日であるだけ。
と解釈することができるんですね。
こうしてなんとか、
提案は国会で
受け入れられることになります。
ほとんど屁理屈じゃないか、
という感じもしますが…
結果オーライなのです。
OKは出たのです。
最初に建国記念の日の制定が
提案されたのは1957(昭和32)年の2月。
実際に建国記念の日が制定されたのが
1966(昭和41)年の12月でした。
建国記念の日は、
約10年間にも渡る審議の結果
生まれた記念日だったんです!
建国記念の日…日本を思う日
建国記念の日ができるまでには、
とても長い時間が
かかっていたんですね
それは建国記念の日が、
10年という年月をかけるほど
大きな意味をもつ、
大切な祝日ということなのでしょう。
建国記念の日は祝日ですから、
学校や会社が
休みになることも多いと思います。
休みだ!と喜ぶだけでなく、
日本という国について
思いを巡らせてみるのも
いいかもしれませんね。