台風の定義って?鍵は「風速」が握っていた!
夏の時季になると、
気になり出すのが台風ですよね。
予定を立てるのにも
出掛けるのにも、
台風情報は気にかけなければいけません。
ですが意外と、台風自体の定義って
知らなかったりしませんか?
台風みたいな天気だなと思っても、
実際には台風と
報道されないこともありますよね。
それでは一体なにをもってして
台風は台風と呼ばれるように
なるんでしょうか?
Sponsored Link
台風と呼ぶには
まず台風のおおもとになるのは、
熱帯や亜熱帯地域の海上で発生する
大きな低気圧です。
この熱帯低気圧のうち、
10分間を平均とした最大風速が
17.2m/s(メートル毎秒)以上のものが
台風と呼ばれます。
風速がこれを下回る場合は、
台風とは定義されず
単に熱帯低気圧と認識されます。
一定以上の風速をもった
熱帯低気圧のことを台風と呼ぶんですね。
実は雨が降っているかいないかは
関係がないんです。
台風といえば暴風雨のイメージだったので
これは少し驚きでした。
しかし低気圧のときは雨雲が発生しやすく、
必然的に天気も崩れやすいので
台風には雨が伴うことが多くなるんですね。
ちなみに17.2m/sって
ちょっと中途半端な数字ですよね。
これは何故かというと、
台風の風速の正確な定義が
“10分間平均の最大風速が34ノット以上”
とされているためなんです。
この”ノット”という単位は
船の進む速さなどに使われるもの。
34ノットをm/sに置き換えると
約17.2となるのです。
ノットは中々聞き慣れない単位ですし、
メートル毎秒で表してくれた方が
分かりやすいですよね。
ただ、異なる単位を互換させるため、
きっちり切りのいい数字にならないのです。
台風は風速で細分化できる
台風は最大風速によって、
3つの階級に
分けることができます。
10分間平均で
最大風速を観測し、
・32.7m/s以上のものを「強い」台風
・43.7m/s以上のものを「非常に強い」台風
・54m/s以上のものを「猛烈な」台風
と定義しています。
数字だけだと分かりづらいので
この3階級で具体的に
どのような被害が出るのか見てみましょう。
まず強い台風では、
歩行することが困難になります。
雨戸や屋根が飛ばされたり
古い家屋が倒壊する恐れが強まり、
まれに電柱や列車の客車が
倒されてしまうことがあります。
次に非常に強い台風では
子供や高齢者など
体の軽い人は吹き飛ばされてしまうほどの
強風が吹きます。
砂だけでなく小石も飛ばされてくるため、
屋外に出るだけでも非常に危険な状態です。
そして猛烈な台風に達すると、
木造家屋の倒壊が相次ぎ、
窓ガラスが割れる被害も確認できます。
樹木は根から倒され、
また、鉄塔が曲がってしまう場合もあります。
うーん、どの日も外に出たくないですね。
家にいても危険な場合もあるとは…
1度自宅の防災について見直したくなります。
さて、台風の強さは現在
上記の3階級に分けられていますが、
1999年以前は、
5段階の階級分けがされていました。
32.7m/s未満のものに関して
弱い、並の強さ、という分類がありましたが、
台風の危険性を誤って伝える可能性があるとして
2000年に廃止されました。
「弱い台風?大したことないんだ!」
と思う人がいては
困るということですね。
台風と聞いた時点で
なるべく外には出たくないものですが、
“弱い”台風くらいだと
特攻してしまう人もいたんでしょうね。
気象用語を考える方も、
いろいろ大変でございます。
Sponsored Link
台風に備えましょう
台風にはさまざまな定義や
強さの表現方法がありますが、
それを理解していれば
対策をする上で必ず役に立ってくれます。
具体的な数字が頭に入っていれば、
危機感もいっそう強く感じられると思います。
台風が増える季節、
しっかり備えて安全に過ごしましょう。