鍋料理の歴史を知りたい!今のお鍋は江戸時代にルーツあり?
冬場に恋しくなる
料理といえば、
やっぱり鍋料理!
熱々の鍋を囲んで
みんなでワイワイとつつく、
冬の風物詩ですね。
さて、今ではすっかり
食卓に定着している鍋物ですが、
いったいいつ頃から
食べられているんでしょうか?
今回は鍋料理の歴史について、
調べていきたいと思います!
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鍋料理の原点って?
鍋料理の始まりを探ると、
なんと縄文時代まで
さかのぼってしまいます!
とはいっても、
さすがに今のような鍋料理は
成立していません。
縄文時代は、
歴史の教科書でおなじみの
土器ができた時代。
土器の登場によって、
食べ物を煮炊きすることが
可能になりました。
つまりお鍋も含めた、
煮物や汁物料理の
原点がここにあるわけです!
ちなみにこの頃は、
調理した鍋を取り分けて
食べていたので、
みんなで鍋をつつくという
習慣はありませんでした。
鍋料理が普及したのは?
縄文時代から
グーンと時間を飛ばしまして。
今の形に近い鍋料理が
普及したのは、
江戸時代のころになります。
意外と最近ですね!
最近でもないか?
でもまあ近代ですよね。
江戸時代になっても、
基本的に料理はお膳に分けて
個々で食べていました。
鍋を作るにしても、
据え置きの囲炉裏で調理をして
取り分けるスタイルです。
ですのでやはり、
大勢でお鍋をつつく
習慣はなし。
この流れの転換期は、
七輪や火鉢が
普及し始めたころです。
持ち運びが可能で
どこにでも設置できる熱源、
七輪や火鉢の登場で
鍋料理のスタイルは激変しました。
囲炉裏の作れない狭い家でも、
料理屋の個別の席でも
鍋を煮られるようになったんです!
これにより江戸時代には、
小鍋立て(こなべたて)という鍋料理が
大ブームになりました。
小鍋立ては、
小さめの鍋に鍋料理を作って
一人~少人数で食べます。
かなり今のお鍋に
近づいてきましたね!
この頃から、
鍋料理は種類が
とても豊富でした。
今でも人気のドジョウ鍋や
牡丹鍋・紅葉鍋に
アンコウ鍋、軍鶏鍋から
湯やっこ(湯豆腐)など。
多くの鍋料理が
食べられていたそうですよ。
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鍋料理の定着
今の形に近い鍋料理が
江戸時代に登場しましたが、
鍋料理が定着したのは
また時間を進めて明治時代。
明治時代になると
海外から牛鍋が
伝わります。
牛肉を食べる習慣が
あまりなかった日本ですが、
文明開化と共に
牛鍋が大ブームになります。
このブームにより、
鍋料理は江戸時代以上に
定着したのです。
また同じころ、
ちゃぶ台も普及し始めました。
お膳に一人前を用意して
食べるスタイルから、
みんなで食卓を囲むスタイルに
移ったわけですね。
牛鍋ブームによる
鍋物のいっそうの広まりと、
ちゃぶ台の登場による
食事のスタイルの大きな変化。
これらが合わさり、
現在の鍋料理が完成されて
いきました。
江戸の鍋文化に感謝!
鍋料理の歴史を
見ていただきましたが、
いかがでしたか?
現在のお鍋のスタイルは、
江戸~明治時代に
できたものだったんですね。
ごくごく最近のような
ずっと昔のような、
何だか不思議な感じがします。
江戸時代に色々
ブームになっていなかったら、
今のお鍋はないのか…
と思うと、
江戸時代の人たちに激しく
感謝したくなりますね。
江戸の世に思いを馳せつつ、
おいしいお鍋を
たっぷり味わいましょう!