雪と雨は何で変わる?気温以外の意外な要素とは!
雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう~♪
と歌にもあるぐらいに雨から雪への
境目ってわからないですよね。
寝る前に降ってきた雨が、
朝起きたら一面の雪だった!
なんて経験もあるのではないでしょうか。
なんとなく、気温が低ければ雪が降りそうな
イメージがあるかと思います。
ですが、実は気温以外にも雨と雪を分ける
重要な要素があるんです。
今回は雨と雪の意外な関係を
解き明かしますよ~
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気温が低くても雪は降らない!?
まずは当たり前の確認から行ってみましょう。
雪は氷の結晶です。
何当たり前のこといってんだ?
と思われるかもしれませんが、大事なこと
なので確認させていただきました。
では、水が氷になるのは何℃かご存知ですか?
こたえは0℃です。
細かいこと言い出すといろいろあるんですが、
だいたい0.1℃もズレないので0℃で通します。
では問題。
雪が降るときの気温は何℃でしょうか?
0℃やろ~と思った方。
誘導に乗っていただきありがとうございます。
実際には気温が3℃から4℃以下のときに
雪は降りやすいと言われています。
一方、気温が4℃であったとしても
雪が降らないこともあったりします。
いったいこの差は
どこから生まれるのでしょうか?
雪が降るための条件とは!
実は雪が降るための条件として
気温とともに重要な要素に
「湿度」があります。
次のグラフをご覧ください。
これは気温と湿度についての関係を表した
グラフになります。
これを見てみると、気温が4℃の場合、
湿度70%以上だと雨、
湿度60%以下だと雪、
その間はみぞれであることがわかります。
つまり気温が4℃であっても
雪が降ったり降らなかったりする理由は
湿度にあったのです。
では、なんで湿度によって
雪になったり雨になったりするのでしょうか?
これには「昇華(しょうか)」
という現象が関係してきます。
ごくごく簡単に説明しますと、昇華は氷が
ダイレクトに水蒸気になる現象をいいます。
身近な例として、冷凍庫に長時間
放置されていた氷が小さくなった、
という経験はありませんか?
あれは氷が昇華して表面が水蒸気になり、
縮んでしまっているからなのです。
これと同様のことが落下中の雪のかたまりにも
起こっています。
昇華が起こるとき空中の雪のかたまり
(雪片)から熱が奪われ、
雪片の温度が低下します。
温度の下がった雪片は4℃くらいの
空気に触れても溶けずに地上に到達します。
そのため気温が0℃より高くても雪が降る、
ということが起こるんですね。
で、ここで大事なことは「昇華」は
湿度が低いほど起こりやすく、
湿度が高いほど起こりにくい、
という性質を持つことにあります。
湿度が低ければ低いほど昇華が
どんどん起こって雪片の熱を奪うため、
気温が高くても地上に雪が降ります。
一方、湿度が高い場合は
昇華があまり起こらないため、
気温が低くても雪が解けてしまい、
地上に雪が降らないというわけです。
極端な例ではありますが、
湿度が10%の場合、気温が10℃付近でも
雪が降ることもあるんだそうです。
湿度の影響、バカにできませんね。
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雪と雨の関係・まとめ!
今回の話をまとめますと、
・雨が雪に変わるには気温と共に湿度が重要!
・湿度が低い場合は8℃くらいでも雪が降ることがあるから要注意!
となります。
実は今回紹介した気温と湿度の関係以外にも、
上空の大気の状態や地形、風向などなど様々な
条件が絡み合って初めて雪になります。
そのため一概に
「今日は○○℃なので雪が降るでしょう~」
とは言えないのだそうです。
気象予報士の方々も苦労してるんですねぇ…
というわけで今回は雪と雨を分ける
気温と湿度の話でした。