扇風機をつけて寝ると死ぬって本当?首振りで安全快適に!
子供の頃、真夏の夜に
「寝る時は、扇風機が直接当たると死んじゃうよ!」
なんて言われたことありませんか?
私は、子供ながらに恐ろしくなり
寝る時は、いつも部屋の角に
扇風機を追いやっていた記憶があります。
とはいっても、本当に扇風機の風で
人が死ぬなんてことがあるのでしょうか?!
詳しくみていきましょう!
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扇風機は死の直接原因ではない?!
今から40年程前の1970~1980年代に、
ある死亡例が新聞記事に掲載されました。
お風呂上りに扇風機をつけ
そのまま就寝した男性が、
翌朝、心臓麻痺で死亡した状態で発見された
この頃、同様の死亡事故が数件、報じられました。
しかし詳しくみていくと、
実は、亡くなられた方には
他にも原因があったようなんです。
アルコールの多量摂取(アルコール依存症)や、
元々心臓の持病があったり、その他、
加齢に伴う身体機能の低下や疲れ等…
この様に、亡くなった方々というのは、
どうやら、元々普段から
“完全な健康体”ではなかったようです。
実際は、睡眠中の無意識下で、
身体を冷やしたことをきっかけに、
症状が悪化し、残念な結果を
生んでしまったということなんです。
“扇風機の風で低体温症になって死ぬ”
というのは、実は医学的根拠はないそうです。
若く健康体の人であれば、
扇風機の風が直に当たっていたとしても
死ぬということはないようです。
とはいっても、風邪をひいたり、だるくなったり
身体の不調は引き起こしやすくなりますよ!
では、扇風機の風を浴びたまま寝ると
どんなことが身体に起こるのでしょうか?
就寝中、扇風機の風がよくないのはなぜ?
就寝中と、覚醒時とでは、
血流の広がり方が変わります。
就寝中は、血液が主に脳や肝臓、
そして皮膚へ集まるのです。
確かに眠くなると、手がポカポカしますよね。
身体の体表近くに血流が増えるということは、
それだけ外気と触れる体表から
熱が奪われやすくなります。
そこへさらに直接風を浴びると、
体表から発している熱は
どんどん冷まされますよね。
そうすることで、ますます身体が
冷えやすい状態になっていくのです。
「寝る時はお腹を冷やさないように」
とも言われたことありませんか?
身体の中心にめぐっていた血液が、
睡眠時は体表に流れ込むので、
結果、お腹も冷えやすい状態に。
また、体温が下がると血管が収縮。
血液が詰まりやすくなり、
心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすくなります。
それに、飲酒すれば身体は脱水状態に。
結果、血液ドロドロ、
血栓ができやすくなるのです。
こうして身体を冷やすと、
急病のきっかけを作ってしまうんですね。
では、扇風機を安心して使うには
どうしたらよいのでしょうか?
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扇風機の首振りと角度をうまく活用しよう!
まず、身体に扇風機からの風が
直接当たらないように、
扇風機の首をグンと上に向けましょう。
首振りでも直接身体に風を当てるのは禁物です!
首振りにすることで、部屋の空気をかき混ぜます。
壁に風が当たることで、空気が動き、
自分の体表を漂う熱も動きます。
かすかに、そよそよ~と風の流れを感じる程度で
自然の風が窓からふんわり
入ってくるようなイメージです。
また、熱帯夜は熱中症の恐れがあるので
同時にエアコンを併用し、
室温を一定に保つと身体の負担も減ります。
エアコンの温度を高め(28℃位)に設定し
扇風機で空気を対流させると、節電にも!
ただし、扇風機と同様、エアコンの風も
直接身体に当ててはダメですよ!
一昔前は、網戸一枚で涼しく眠れたものですが
今では真夏になると熱帯夜が当たり前。
扇風機やクーラーを適切に使うことで、
安心快適な睡眠環境を整えて、
健康的に暑い夏を乗り越えていきましょうね!